第 十 二 章   現 実 と 実 現

 

      心が実現?

 

御筆様: この次元は幻(心)が力を発揮できる場です。心とは欲(増大変質した守りの意識)と怒り(思いどうりにならぬ我意識)と無知(己に知があると思っている意識)から成り立っています。その心で思考すると、様々な事象が生まれます。

 心(幻)は生みの母なのです。

アッシ: 心は膿みの母でもあります。ココロのボスの生みの母は赤塚さんです。トトロの生みの母は宮崎さんです。ドロロの生みの母は手塚さんです。トロロの生みの母は山芋さんです。海の生みの母はガイアさんです。ガイアシンフォニーの生みの母は龍村さんです。ああ、きりがない。

御筆様: 「思い」は具象体を創るし、現象を生むし、「場」を変える事もできます。それらは個人的には「思い」の実現になりますし、社会的には他の「思い」との複合世界を形成していきます。

 「思い」は幻ですから、実現できると同じにいつでも消滅もできます。現実とはそういったとうにでもなってしまう可能性を含んだ次元なのです。

アッシ: 結果から物事を見ていると、現実は動かないものだと思い込んじゃうんだよね。

 「現実を良く見なさい」なんていう人が現実を知らなかったりして。

現実は見るものじゃなくて、創り出していくものなのに。

あっ、いけない。まともな事を言ってしまった。

  あなたは普通の子ではないのだから、人前では愚かに振る舞いなさい(クリプトンからのメッセージ)。

 あなたは普通の子ではないのだから、人前では賢そうに振る舞いなさい(母、談)。

 芸人が、頭良さげに振る舞っちゃあ、おしめえだな(車善七、談)。

 

御筆様: 「思い」が実現するのは当たり前です。幻が力を発揮するように設定された次元として、わざわざ存在しているのですから。だからこそ、人生を進むために「思い」を実現させるだけの世界ではないのです。

アッシ: 当たり前。俺がこんなに強いのも、あたりまえだのクラッカー。てなもんや三度笠。生放送だったんだよ。楽しみでした。アッシがギャグに目覚めた頃。ありがとう、アンカケのトキジロウ。ありがとう、チンネン。

御筆様: 思いどおりの人生にしてしまったら、現実の半分しか理解できません。もちろん、魂の進化にもなりません。しかし、思いどおりにならない(本当はなっている)人生を苦しむのは、ほとんど理解していません。

 何故「思い」(幻)が力を持つのか、という意味を理解する事こそ現実のすばらしさを理解する道なのです。

アッシ: 思いこんだぁら、こだわる道を、ゆくが心の、ド根性。こだわり人間ばかりの登場人物。でも、面白かったなあ。

 飛雄馬よ、あれが巨人の星だ。それは巨人の帽子。これが巨人の拇指だ。そしてこれはなんと巨人のイボ痔なんだ。そちらは魚人の某氏。魚人の母子だっているぞ。

 とうちゃん、どれを目指せばいいんだよ。

御筆様: 「思い」を超える、あるいは「思い」を無くすのが、この次元の学び方なのです。

 「思い」ですばらしい社会を創らないでください。人間の「思い」で、すばらしい地球にしよう、なんて叫ばないでくださいね。

 「考え」や「思い」を抜いた時に、すみやかにすばらしい地球に戻るのですから。

アッシ: 「すばらしい〇〇を創ります」なんて言う、政治家みたいな人の場合は別だってさ。最初からそんな「思い」は無いからだって。やっぱりエラい人はどこか違うねえ。

  いちいち約束を守って政治ができるか(代議士、談)。

 清濁合わせ飲むのが政治。その結果、濁ばかりになるのが政治家(田中正造、談)。

 奇麗事だけを言って、奇麗事だけを実行するのが本当のマツリ(政治)ってもんだろう(縄文仁太郎、談)。

 B 政治家の話はしない方がいいんだけどなあ。「場」が荒れる。

 


      現実は広いな大きいな

 

御筆様: 我々は魂であり、この次元を借りているだけです。勝手な「思い」で改造をしているのですが、現実はもっと自由で柔らかく、広く大きいのです。この事を認めたら、「思い」を静めて元に戻すのが借り手の礼儀です。

 現実は本当にとてもすばらしい仕組みです。何かを実現させて、そんなことだけが現実だと思うと、狭く小さくなってしまいます。

アッシ: 現実をしっかり観る事ができれば、それだけで意識は広がっていくらしいよ。広がると、何かを実現しようという「こだわり」からあるがままを「認めよう」という方向に変わるんだってさ。

 でも、アッシは「しっかり」が苦手で。「うっかり」は得意なんだけど。そのあげくに「がっかり」ばっかり。

御筆様: 「思い」が実現する事を知った時に、「思い」で物質(多くはお金)を得ようとするのは「愚」の重ね塗りです。

 第一に物質(肉体)は物質(お金)を得たいのではありません。第二に魂は物質(体)

を借りますが、物質(お金)を得る事はできませんし、意味もありません。第三に心が欲しがっているのですが、心は幻なので得る事はできません。

 「思い」で物質を創る事はできても、得る事はできないのです。そして、歪みの修正が自動的に起こり、「気づき」のために大きな苦しみが顕れやすいのです。

アッシ: お金は物質だから存在するけど、お金の価値はまるっきりの幻なのさ。自分だけの幻じゃあなくて、相手も同じ幻をもっていると勘違いした時に、お互いが二重の幻の行為をするんだ。なんだか変だね。アッシ以外も。

  上の句

 キミも変、アナタも変よ、わたしもね。

 下の句

 この世はみんな、変態社会。 

アッシ: 変態人同士、仲良くしましょう。

 

御筆様: 「思い」の実現が自己実現につながらない事が解ってくれたでしょうか?

 自己実現は欲の実現とは正反対の方向です。本当の自己は色々な心や「思い」を消していった後に現れるのです。決して「思い」の実現に囲まれている事ではないのです。

アッシ: 自己実現ってうさん臭い言葉だと思わない? そんな事ばかり言ってると、うさん臭い人間ばかりが実現したりして。ところで「うさん」って何? 

御筆様: 「思い」という幻は物質を創る事より、自分や世界を変えられる事を知ってもらうためにあるのです。そのために現実はとてつもなく広く深いのです。

 たとえ自分の行動でも、「思っている」行動より、本当の現実の行動は無限の可能性を秘めているのです。あらゆる事に自由なのが現実です。

アッシ: だから空を飛んだり、壁を通り抜けたりするくらいは不思議に入らないんだよ。鳥なんて何時も飛んでいるし、壁を通るウイルスだっているし。ましてアナタは万物のれーちょーだろ。えっ、万物のオニモツ?

 コレカラ、マトモニナレバ、マニアウカモシレナイ。

  マトモにだけは、ならねえでくれ(円生、談)。

 


   まとめ

 @ 現実とは、何でも実現できるし、消滅もできる次元である。

 A 思いどおりの人生では現実の理解が出来ないが、「思い」を超えると現実のすばらしさが観えてくる。

 B 「思い」で何かを実現してしまうと、現実は狭くなる。

 C 「思い」の実現は自己実現につながらない。「思い」からの解放が自己実現の始まりになる。

 

    無責任な注釈

  [ココロのボス]

 赤塚不二夫氏「もうれつア太郎」に登場するタヌキの親分。

  [トトロ]

 宮崎駿氏「となりのトトロ」のメイがかわいい。

 [ドロロ]

 手塚治虫氏。苦悩する妖怪ハンター。手塚氏の主人公はすぐ悩むのがクセ。

  [トロロ]

 長芋とか自然薯がある。麦飯とお似合い。

  [ガイア]

 生命体としての地球さん。

  [ガイアシンフォニー]

 龍村監督「地球交響曲」一・二・三番あり。龍村修氏の実兄。

  [クリプトン]

 スーパーマンの故郷星。今はもう無い。

  [車善七]

 江戸時代、カースト外を束ねていたらしい。車ダン吉さんとは関係ない。

  [田中正造]

 マトモな政治家だっているんだぞ。

  [縄文仁太郎]

 知っている人がいたら教えてよ。

  [円生]

 マトモな芸人は普段からマトモにみせないらしい。

 

第十二章は終りです。ご苦労様でした
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