第 三 章   魂

 

      本質体

 

御筆様: 魂は本質体です。我々は魂なのです。しかも我々の進む先は融(解)けていく事なのです。でも無くなるとか消えるとかではなく、広がり、染み込み、一体に向かっているのです。性質として進化の方向性が決まっています。進化としてどんどん固まっていく、なんて事はありえません。和らぐ事が進化の意味ですから。

アッシ: 魂ってアイスクリームみたいだね。溶けて染み込むのかあ。しかし、アッシはそんなに甘くないぜ。フ、フ、フ。(実は極甘)

御筆様: 個性は魂の生まれつき備わっていた特性ではなく、具体的な進化の方法によって育てられてきた後天的な性癖です。という事は、それぞれの物質体の特徴から教えてもらった経験の歴史のようなものです。一つとして同じ物質体は無い(時間、空間を広げても)のですから、一つとして同じ個性の魂も無いのです。

 最初に魂が生まれた時は、一つとして違う魂は無かったのですが、物質界に現れた瞬間から経験が始まり個性を創り始めたのです。個性は創られながら、進化にしたがって広く延ばされて、最終的にはすべて(調和)に役立つものとして「神」に融けるのです。

アッシ: 我々は神になるんだ。エヘン。でも先はメッチャ長いぜ。アッシは前を見るだけでくたびれる。特に神にならなくても良いけどなあ。

 それにこの文章、我々は個性を創って役立つようにしてからオミヤゲとして帰るために生まれてきたって事、本当かなあ? なんか凄い事バラしちゃっているみたい。ま、深く考えない、なにしろ考える根性が無い。

  凄い事なんて何も無い。お前が無知なだけだ(リシ・アグリッパ、談)。 

 

御筆様: 魂が進化するには二つの条件が必要です。でも二つで一つです。ワンセット。

 一つは「智」を魂に染み込ませる事。「智」とは理解の後に生まれたものです。理解とは認める事です。決して判断をしない事です。一体になる事と表現もできます。 

アッシ: 前に「理解とは解放する事」って書いたじゃない。じゃ三段論法で「智」は「解放」なのかなあ。あっているような気もするし。

  すべての理論、論法は空想にすぎない。不完全である。宇宙は眺めるだけで十分なものを含んでいる(ホーキング、談)。

 

御筆様: すべてを認める方向に行くには、多種多様なものの集まりから学べます。そのため多種多様なものを観て、接して(交信のことを交振と表現します。波動が交わって振れるからです)理解していきます。ここに体の必要性があるのです。

 もう一つは染み込ませた「智」を出す事です。すべては流れています。流れとは外側の動きではなく、内側の質の変化です。出さないと入ってこないのです。魂の進化はカラッポになる事でもあるので、出入りを繰り返すと柔(和)らかくなり、膨らみ、延びやすくなるのです。

アッシ: 我々ははカラッポになるのが「お仕事」かあ。アッシはカラッポには自信があるんだ。ところで「流れとは内側の質の変化」なんて言葉、聞いた事あった? 結構ペンさんも言うじゃない。

御筆様: 「智」を出すとは真の「行い」をする事です。「行い」は他の本質体(魂)のためにする事で、これにも体が必要です。魂だけでは他のために役に立つほど波動が広くなく、強くもないので、増幅器としての肉体や光体が必要になるのです。もちろん、許される範囲内での事ですが。

 大いなる魂(創造主だけど神とは違うよ)も宇宙という体を利用しています。魂が大きくなると接触(交振)できる他の本質体の幅もずっと広がります。体もそれに適した幅の広いものが必要となるわけです。つまり人間は地球上で接触できる他の魂たちに、「行い」をできる大きさの魂だということになります。

アッシ: 役に立つ「行い」は少しで、害になる「行い」がほとんどだったりして。サテ、誰の事でしょう? 番号で答えてね。@ 政治家 A 役人 B 宗教家(こんな職業あるのかなぁ?) C 先生と呼ばれる人 D アナタ E アッシ F ペンさん 

  全員タイホする(つながりメダマのおまわりさん、談)。

 


      進化する魂

 

御筆様: 魂が非物質界から物質界の体に入る時に、以前の事を忘れています。これは忘れる事に大きな意味と進化があり、幾重にもめぐらされている非常に良く出来たメカニズムの一つなのです。忘れている事自体が進化の証明であり、思い出す事は進化ではないのです。

  同じ仕組みとして、未来がわからない事に意味があり、予言の役目は別にあります。調和から外れる出来事ならば、予言を外すために。調和に向かう出来事ならば、予言どおりになるように。いずれも現在の方向性を問い、導くために存在するのです。

アッシ: 前世を覚えている人は要注意。前世だと思っていてもオバケさんの仕業のほうが多いんだよ〜ん。魂の前世も過去世もあるけど、覚えている前世や過去世は魂には関係しないんだって。過去の心(こだわり)が体にしがみついているんだって。魂の過去じゃないってこと。ここ、後で説明するって言ってるよ。

 ついでに、未来がわかる人も注意したほうがいいよ〜ん。現在の気づきを促さないままの将来の占いなんて、するのも、されるのもトンデモナイ事なんだよ〜ん。

 メカニズムとかシステムとかいっても型にはまった機構や系統とは違うのだけど、適した表現の言葉が無いのでやむを得ず使っているのだってさ。

御筆様: 魂がレベルアップした時にも、同じシステムが働きます。つまり人間を例にとるなら、人間以前の事を忘れているのです。他の動物や植物や鉱物だった時の事です。あるいは、肉体の臓器や細胞だった時の事です。これも忘れた事に、やはり大きな進化に関わる意味があるのです。

アッシ: もう、この辺の説明は無駄じゃないのかなあ。本当に過去世を覚えているとしても、こんなの当てはまる人なんている? 「実はオレ、イボイノシシのしっぽの細胞だったんだ。いや〜、あんときゃよく目を回していたっけなあ」なんて。

 忘れるって事はクリアーしたって事なんだって。無くなったんじゃないんだ。思い出さなくても魂に溶け込んでいるんだって。必要な時には必要な行動が自然に出来るから。

 逆に、覚えているのは不完全なクリアーした場合が多いらしいよ。もう一度、やり直す必要があるみたい。ま、人によってだけど。

御筆様: 魂がレベルアップをして、例えば星として生まれる時も、それ以前の事を忘れて初体験をしていくのです。魂が経験し理解するのに、記憶も、判断力も、思考力も必要ありません。そのレベルを終える時は自然に忘れるという事なのです。「心」つまり、こだわりを消していくのが進化なのですから、レベルアップした証拠は忘れている事なのです。そして、考えない事が理解する方法なのです。我々は考えない魂なのです。

アッシ: ああよかった。やっと題名の意味が出てきた。我々は考えぬ魂であるから、我輩だって考えぬアッシなんだい。変な題名と思っていただろう。確かに変だけど、モンクあるか。

 忘れん坊が進化の証拠とか、考えないのが理解の方法とか、けっこう良い文章だわ。

御筆様: 人間の魂は、まだそのほとんどがまどろんでいます。自ら動く魂はほとんどありません。今後の目覚めた魂は人類とは別の「場」を物質体として選ぶでしょう。たとえ形が人間に似たとしても。

アッシ: これって今でも人間の形をした別の人類みたいなのがいるって事かなあ。でもアブナイのもいたりして。

 体はすべて別々に現れても「神」の現れだから一体。魂は多種多様だけれど、最初に生まれた時は違いがなかったから元は一つ。なんか、いかにもそれらしい説明になってるなあ。そう思いません?

 こういうアヤシゲな事柄を表現するには、まずエラソウにすること。途中は渦が巻くように、書き手までわけが解んない程度の説明をダラダラすること。締めは何でもいいから断定しちゃえば、それらしく見えるんだって。ダマされたって知らねえよ。

御筆様: 体が他のためにあるのと同じように、魂も他の役にたつところに存在の意味があるのです。自分のレベルアップのために物質界に来たのではありません。結果としてレベルが上がるのです。ここは非常に誤りやすいところです。

アッシ: エラクなりたい人って努力家だよね。根性もあるし、マジメだし、ハツラツとしてるし、頭も良いし、面倒見も良いし、すごいねえ。パチパチパチ(拍手)。これで人間以外も拍手してくれたらいいんだけどね。どうも人間優先傲慢主義のような気がしてねぇ。ミミズやメダカは拍手してくれないし。

  魂の進化を意識して魂が進化するはずないじゃない(みわこ、談)。

 

御筆様: 体(肉体)を通してのみ、高次の魂と接触できるのです。つい、肉体を超えた部分で自分の魂と高次の魂が、直接につながったかのように錯覚をしてしまうのですが、波動はレベルの差が離れればすれ違うのです。

 また、高次の魂と接触ができたからって、自分の魂がレベルアップしたわけでもありません。ここをしっかり理解しておかないと、逆に傲慢という荒れた魂になってしまいます。

 体があるかぎり、高次の波動から低次の波動まで誰でも接触できるのです。また、事実しているのです。それをどうとらえ、どう行動するかが問題なのです。

アッシ: 高次か低次かは自分勝手に判断しているんだから、危ねえったらありゃしない。接触は圧倒的に低次の方が多いんだぜ。どっちとつながるのも大切なんだけど、高次の魂からは教えがあり、低次の魂には認めが必要なんだって。それを取り違えちゃあダイナシよ。

  高次だ低次だなどと、つまらぬ事を意識するんじゃない(迦葉尊者、談)。

 


   まとめ

 @ 魂は本質体であり、融ける方向に進化する。

 A 融ける過程で全てに役立つ個性を学ぶ。

 B 進化の条件は「智」と「行」である。

 C 進化した証拠は忘れた事である。

 D 魂が進化すると「場」(物質体)が変わる。

E       体を通してのみ高次や低次の魂と接触できる。それが進化のきっかけとなる。

 

 

 

    無責任な注釈

  [リシ・アグリッパ]

 リシはヨガ聖者の尊称。作者の創作人物らしいが、一部で有名なカリアッパ師(中村天風さんの先生)の変名ではないか、という説あり。栗本薫氏「グイン・サーガ」での大魔道師アグリッパやスーパーマリオに登場する魔王アグリッパ(?)とは別人。

  [ホーキング]

 理論物理学者のホーキング博士である。靴のメーカー名ではない。作者は、博士は宇宙を語る詩人と思っているようだ。

  [つながりメダマのおまわりさん]

 赤塚氏の作品に登場する、左右のメダマがつながっているおまわりさん。すごく純情なのだが、怒ると、すぐ拳銃をぶっぱなすのでアブナイ。

  [みわこ]

 「ヤマタイカ」という作品の主人公が神子(みわこ)だった気がするが定かではないし、確かめる気もない。作者の子供の名前という説もあるが、不明。

  [迦葉尊者]

 お釈迦さんの十大弟子の一人。ものごとに執われないのが特徴。ものすごい忘れん坊と似ているが、たぶん違うんだろうなあ。

 

 

第三章は終りです。ご苦労様でした
続いて第四章に進む
また目次に戻って選ぶ